水道用語収録目録:無漏水検査

名古屋水道修理隊

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無漏水検査
無漏水検査は、配管やタンク、給水設備、排水設備などの水道システムで漏水が発生していないことを確認するための検査手法です。これは、水の効率的な利用、リソースの節約、環境保護、および建物の安全性を確保するために重要な作業です。以下で無漏水検査の主な方法と目的について説明します。
1.無漏水検査の主な方法
a.視覚検査
配管や接合部、接続点などを目視でチェックし漏れや損傷がないか確認し簡易ながら効果的な方法です。
b.圧力試験
配管やシステムに一定の水圧を加え一定時間保持することで漏水の有無を確認します。圧力が一定の間保たれれば漏水がないことを示します。
c.超音波検査
超音波を使用して配管や設備の表面から漏水箇所を検出します。超音波が漏れや隙間で反射されることで漏水箇所を特定します。
d.赤外線検査
赤外線カメラを使用して温度の違いから漏水箇所を特定します。漏水部分は通常周囲よりも温度が異なるため視覚的に識別できます。
e.煙検査
煙や液体を使用して配管や接合部からの漏れを検出する方法で煙や液体が漏れ箇所から出ることで漏水を特定します。
2.無漏水検査の目的
a.漏水の早期発見
漏水を早期に発見することで水の浪費を防ぎ節水やコスト削減につなげます。
b.建物の耐久性と安全性の確保
漏水による建物の損傷や構造の劣化を防ぎ建物の耐久性と安全性を保つために重要です。
c.環境への負荷軽減
漏水を抑制することで環境への水資源の過剰な利用や汚染を防ぎます。
d.効率的な運用
漏水の発生を抑えることで設備の効率的な運用が可能となりサービスの質が向上します。

無漏水検査は、水道システムの適切な運用と維持管理に欠かせない作業であり定期的に実施されることが重要です。

無漏水検査の信用度について
無漏水検査の信用度とは、地中や構造物内に設置された配管や水道設備などに対して行われる検査の結果が、実際の漏水の有無と高い一致性を持ち、その判定が施工や保守管理、また将来的なインフラの安全性において信頼できるものであるかを示す重要な指標であり、検査手法としては加圧による圧力保持試験や音聴検査、トレーサーガス検査、さらには最新技術である赤外線サーモグラフィーや地中レーダー探査などがあり、それぞれの手法が持つ特性や感度、適用範囲を理解した上で適切に選択することが求められるが、これらの検査がどれほど高精度であっても、現場の環境条件や作業者の技術的習熟度、使用機器の校正状態などが検査結果に大きな影響を及ぼすため、検査手法そのものだけではなく、それを運用する側の体制や技術水準もまた信用度を構成する重要な要素となるため、無漏水検査の結果が信用できるとされるためには、第三者機関による認証や標準化された試験手順に基づくこと、検査データの記録と追跡が可能な状態での管理が徹底されていること、加えて検査後のアフター管理として定期的な再検査や保守が行われていることが必要不可欠であり、また近年ではAIやデジタルセンサによるリアルタイム監視が進展しており、これらを無漏水検査と連携させることで、より高い精度と継続的な信頼性の確保が可能となってきているが、それでも全ての技術が完全ではないことから、異なる手法の併用による多面的な検証や、過去の漏水履歴や施工記録といった補助情報との照合によって、総合的な判断を下すことが極めて重要であり、無漏水検査の信用度は単一の測定値や機器性能によって決定されるものではなく、検査体制の構築、記録の透明性、再検証の体制、運用者の教育、さらには利用者や自治体、関連業者との情報共有といった多くの要素が複合的に機能して初めて成立する信頼であるため、表面上の検査結果に過信することなく、常に検査プロセス全体の健全性を点検し継続的な改善を図る姿勢こそが無漏水検査に対する信用を高め真に安全で効率的な水道インフラ維持につながるといえる。